済州島の風下にできるカルマン渦列

カルマンの渦列とは、円柱の風下(下流)にできる渦の列で Theodor von Karman (1881--1963) がその安定性を示したことから この名前で呼ばれるようになったものです。

毎年のように、冬の寒気の吹き出しがある頃、済州島 (Cheju-do) の風下に見られることで知られていますが、カルマン渦は 電線のうなりや旗のはためきの原因でもあり、日常生活でも なじみの深い流体現象です。

2000年 2月 21日正午(日本時間)の可視画像
東経 125度から 135度 北緯 25度から 35度の範囲を 500×500で マッピングしてあります。屋久島の風下にもくねった雲が見え、 カルマン渦が発生していることがうかがえます。

また、この雲列ができるところをアニメーション (GIF MPEG)にしてみました。 但し、夜は可視画像では雲が見えないので赤外画像を使っています。

実際に渦列がよくできていたのは、夜中から朝にかけてで、 朝になって風向きが変わり筋状の雲の雲の発達が弱まり、 渦列も崩れていく様子が見えます。


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